- 他社とは違う形で自社の商品を宣伝したい
- ダイレクトメールで売り上げを伸ばす方法について学びたい
- ダイレクトメールでのマーケティング方法を具体的に学びたい
「起業家のためのDM戦略」個人的な総合評価
2018年3月の月刊ビジネス選書です。
全291ページ。
この本は、直接ポストに届くダイレクトメールでのマーケティング方法について基本的なことから具体的な部分まで一冊丸ごと書かれていました。
私の場合、ブログでのビジネスなのであまりピンと来るところがなく、評価は☆3にしている部分が多かったんですが、実際に店舗をもって自分の商品サービスを売っている人にはとても学びが多いと思います。
カフェやってるとか、小売店やってるとか、自社製品やサービスがあるとか、教室を開いているとか…
近頃はオンラインでのマーケティングが主流になっていますが、こういう時代こそ逆を行って「ポストに自分の商品サービス紹介を投函する」ことは他のライバルとの差をつける戦略になるでしょうね。
ハッとした部分は、「インターネットだと、自分が売っている商品サービスを求めてわざわざ検索してくる人はほとんどいないけど、ポストに入っていたら大体目を通す」ということが書かれた部分。
確かにそうですよね。ゴミ箱行きになることは多いけど、届いた郵便物は一通りザッと目を通しますもんね。DM(ダイレクトメール)なら、他社サービスを締め出して、見込み客と一対一で関われる瞬間がほぼ必ず作れるということです。
郵便で送るというのは確かにコストはかかりますが、その分メリットもあるんです。
「起業家のためのDM戦略」で学んだこと、生かしたいこと
個人的には、セールスレターの構成要素の章で復讐を込めて改めて学び、今後何か自分の商品を売ったりお店をしたりしたときはどうやってDMとWEBを組み合わせようかなぁなんてぼんやり考える機会を得ることができました。
DMがおすすめである理由
- オンライン広告などの流行に逆らうことが競争力を高めるから
- 収益をある程度予測できるから
- 他社の選択肢を締め出すことができるから
- 最高の営業ストーリーを省略せず伝えられるから
- 営業に時間をかけられるから
- 過去の購入者履歴のリストから、特定のターゲットに絞り込めるから
- DMとオンラインを組み合わせれば相乗効果が得られるから
DMキャンペーンの基本
●何を送るか
セールスレターはどういう内容にするか?
商品は何か?
形式やデザインはどうするか?
●誰に送るか
リストを絞って的確な読み手の元に届くようにすることが大切。
●何のために送るか
テスト?
ライフタイムバリュー(平均的な顧客が自分の事業との取引期間全体を通して使ったお金の総額)を上げる?
セールスレターの書き方と構成要素
セールスレターはAIDAの法則を使い、わかりやすく読みやすい工夫を凝らす
Interest(関心を持たせる)
Desire(欲求を掻き立てる)
Action(行動を求める)
A=強いメッセージを放つ見出しで目を引く、美しい画像を使うなど
I=読み手のためになる約束を提示し、内容への興味をそそる
D=読み手の今の生活には問題があると指摘し、売り手だけが提案できる簡単な解決策を示す
A=セールスレターで約束された解決策をすべて手に入れるために読み手は何をしなければならないのかを順を追って指示
- 読みやすさ重視
- ストーリーを語る
- 一人の読み手に向けたメッセージにする
- ユニークな切り口を提示する
- 次の展開が気になる工夫をする
- 読み手が話す言葉で語る(流行語、専門用語、使いやすいフレーズなど)
- 「次に何をすればいいのか」が明確にわかるようにする
セールスレターの構成要素
●メッセージ
- 商品サービスの特徴
- 何をするものなのか
- どうして特別なのか
- 誰かがそれを買いたいと思う理由はどこにあるのか
- それを買ったらどんなメリットがあるか
関心を持たせる見出しを使い、メリットをわかりやすく提示すること。
●専門家やお客様の声
信頼性を印象付ける声を見つけ、提示する。
●オファー
価格や追加特典、メリットなど。
具体的にどう購入すればいいのか順を追って説明する。
保証があれば購入の後押しになる。
返信用封筒があると反応が上がる。
●追伸
最も重要といわれている部分。読み手はここをチェックしやすい。
→興味をそそるもの
→最も強調したい点を反復する
DMとWEBを組み合わせることで強力なマーケティングになる
●DMやカタログ→WEBサイト訪問
気になる商品に検討をつけてWEBへ訪問するので、他社へ逃げられにくい
●DMとWEBサイトを組み合わせることのメリット
- 幅広い見込み客にリーチできる
- 小売店としての信頼が高まる
- 自社サイトを思い出すものを見込み客の手元に残せる
- 読み手が好きな時にくつろぎながらDMやカタログを見れる
WEBの場合、Googleのアルゴリズム変更に応じてサイトをいじる必要があるが、DMの場合お客さんの反応によっていじるだけでいい。
必要ないものはわざわざネット検索しないが、DMであれば必要なくても目を通してもらい、「これいいかも」と思ってもらえるチャンスが広がる。
DMキャンペーンの結果と反省をする
●今回のキャンペーンでどれほど効果があったか?
→DMに数字の入ったクーポンなどをつけ、その集計を見る
→リストの細分化を行うことが大切
→データを追跡することで、DMを送るベストな時期なども判明する
☆過去の評価のためにするのではなく、事業の将来のために反省すること
いきなり大規模キャンペーンをするのではなく、発送通数を少なく抑えてテストすることから始めると◎。
「起業家のためのDM戦略」目次、著者
目次
Preface 私がDMで稼いだ方法
あなたにもできる最高の広告アプローチ
ビジネスを成功に導いたDMマーケティングの秘密
Part1 競争力あるダイレクトメール
Chapter1 ダイレクトメール回帰~ダン・S・ケネディが教える「事業成長のための王道」~
重要なのは、実際に何が起こっているかである
競争力を高めるDMの「常緑」作戦
Part2 メッセージとパッケージ
Chapter2 ダイレクトメールの基本~そして、完璧なセールスレターの書き方~
DMはセールスレターから始まる
AIDAの法則:セールスレターを書くための秘密の道具
セールスレターの“ちょうど良い”長さとは
セールスレターを書くのは、あなたが適任である
セールスレターの構成要素
セールスレターを隅々まで活用する
売れるコピーを書くための簡単なコツ
コール・トゥ・アクション(CTA)を明確にする
1人の読み手に向けたメッセージにする
コピーライターやデザイナーに委託する
Chapter3 DMの形式とデザイン~見込み客が郵便受けをのぞいて真っ先に気付くDMにする~
DMキャンペーンを成功させる形式とデザインの選択肢
どんなデザインが、DMに効果的なのか
DMの印刷会社を正しく選ぶ
新しい印刷会社に発注する
Part3 DMキャンペーン
Chapter4 DMの驚くべき活用法~ウェブサイトへのトラフィックを増やし実店舗に足を向けさせる~
USPSの調査が証明したDMの“パワー”
DMを使ってネットから利益を上げる
Chapter5 メッセージとパッケージの形式~ダン・S・ケネディが教える「2つの重要要素で失敗しない法」~
マーケティング・メッセージはなぜ失敗するのか
メッセージを委ねるべきDMパッケージの形式を選ぶ
Part4 最高の名簿
Chapter6 DMを誰に送るのか~名簿選びとその正しい管理~
DMキャンペーンを成功させる名簿選びの正しいやり方
ターゲットが的確に絞り込まれた名簿を見つけるには
データカードから名簿の詳細情報を集めよう
平凡な名簿を利益の出る優れた名簿に変える方法
Chapter7 理想的な顧客を獲得する~ダン・S・ケネディは、“あなたの居場所を知っている”~
予測因子を使えば、理想的な顧客を引きつけられる
予測因子を使って名簿を絞り込む
(Googleには悪いが)検索エンジンを回避すべき理由
キャンペーンは持続可能な投資である
Chapter8 DMの受け手を増やす~ライフタイムバリューを上げて、顧客との継続的関係を築く~
DMの効力を拡大させる4つの手法
ライフタイムバリューを上げる:顧客と継続的関係を築く
ライフタイムバリューを計算する際の注意点
事業規模が大きいなら、顧客モデルを構築する
Part5 DMキャンペーンの評価
Chapter9 結果を追跡する~DMキャンペーンが的を射ているかトラッキングして確かめる~
全ては追跡コードから始まる
DMキャンペーンを進化させる
Part6 DMキャンペーンを飛躍させる
Chapter10 名簿の大掃除~DMの収益を上げながら、広告費を最大限に節約するコツ~
マージパージ(名寄せ)とデータクレンジングで整理する
郵便局を上手に味方につける
Chapter11 ノウハウを売る~ダン・S・ケネディが教える「DMパッケージによるオファー」~
DMでノウハウを提供することのメリット
習慣の鎖を断ち切り、「右へ倣え」から脱出する方法
Chapter12 スケジュールを組む~DMキャンペーンの全工程をまとめる技術~
SWOT分析:効率的なDMキャンペーンのために
キャンペーン計画に必要な情報は、全てあなたの手にある
著者
●クレイグ・シンプソン
ダイレクトマーケティングを専門に扱う、オレゴン州に本拠を置くシンプソン・ダイレクト株式会社のオーナー。
20年近くにわたるキャリアで数千のDMキャンペーンを担当し、クライアントに合計数億ドルに上る収益をもたらした。
名後管理及びDMの技術に関する深い知見により、全米でDMマーケティングのトップ専門家と称される。
全米規模のイベントに登壇し、DMマーケティングの経験について語ることも多い。
●ダン・S・ケネディ
戦略アドバイザー、コンサルタント。億万長者メーカーとして知られ。起業家に数百ドルの収入をもたらすことにかけては、その実績で彼の右に出る者はいない。
世界で最も高額な部類の報酬を請求するダイレクトレスポンス界を代表するコピーライターでもある。
著者、スピーカー、ビジネスコーチとして毎年100マン人以上の事業主に直接影響を与えている。
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