「Google式 4ステップ・キャリア戦略」を読んでみた!レビュー、感想、内容、学んだことまとめ

これからの時代の働きかたについての本
この本をオススメできる人
  • 環境や時代といった変化に対応できるキャリアをつくりたい
  • 転職について悩んでいる
  • 無気⼒、受⾝の状態から脱出したい
  • 強みや得意を活かした仕事をするための準備をしていきたい

「Google式 4ステップ・キャリア戦略」内容、感想

ダイレクト出版月刊ビジネス選書として2018年10月に出版された331ページの本です。

タイトルは「Google式 4ステップ・キャリア戦略」とありますが、原書タイトルは「PIVOT(ピボット)」

著者はgoogleで働いていた経験があることから「Google式」というタイトルになったようですが、
本書には特に「Googleでは…」的な書かれ方はされていなかったので、Googleうんぬんは期待しない方が良いでしょう。

ちなみに、原書「PIVOT」は2020年10月25日時点で166件レビューがあり、☆4.5というなかなかの高評価でした。

ピボットとは「方向転換」「経路変更」の意味がありますが、本書では「キャリアのピボット」というワードが出てきます。

私は「キャリアのピボット」を「うまくいっていることに重点的に力を注いで、それに関連する新しい方面に意図的に方向転換すること」と定義する。

つまり、本書の内容をざっくり簡単にお伝えすると、「自分の好き・強み・得意を活かしたキャリア育成方法」が書かれています。

転職を成功させたい人、自分の強みを活かしてビジネスを始めたい人に刺さる本じゃないかなと感じました。
 

「次は何をしよう?」という行き詰まりを打開し、必要なリスクを取り、現在と将来の不確定要素にうまく対処するために役立ちます。

 本文の中にも、たくさんの本からの引用や参考にされている場所があるので、さらに専門的な部分が気になれば元をたどって引用された本を読み、知識を深めるのも良いですね。 

本書の中核部分にある「ピボットメソッド」という4つの段階を通じて、「現在の自分」と「目標とする自分」との差を計画的に縮める方法が書かれています。

その4つというのは以下の通り。

【プラント(基盤作り)】
自らの価値観、強み、興味、1年後の未来(ビジョン)に基づいて土台を作る段階。

【スキャン(探索)】
必要と思われる新しいスキルについて調べる、人と話をする、潜在的な機会についての情報を整理するといった模索の段階。

【パイロット(試行)】
リスクの低い「試行」を重ねてデータを集め、針路を調整する段階。

【ローンチ(始動)】
思い切った行動をとる段階。

これら4つに関して詳しく書かれています。

本書の流れに沿ってワークをきっちりやっていけば、より自分の深堀ができ、少ないリスクで強みを活かしたお仕事に軸足を移していけるでしょう。(ちなみに、ワークは多め) 

この方法の強みは「堅実性」にあります。
テストを繰り返すことで「少ないリスク」でキャリアの軸足を変えていく方法が書かれているんですね。
 

また、4段階のあと「リード(誘導)」という項目があります。
これは、部下の育成やコンサルを請け負うときに役立つと感じました。

これからの働き方を考えていきたいあなたは、読んで損はない一冊です。 

「Google式 4ステップ・キャリア戦略」で学んだこと、生かしたいことまとめ

今回はやはり、4ステップの流れが重要だと感じたので、先ほど提示した4ステップをもう少し掘り下げてお伝えしていきますね^^
 

自分の価値観や強みを洗い出し、自分独自の「幸せの方程式」を見つけることは重要

自分が何に対して満足を感じてきたかという経験則であり、人生をどう生きるかの重要な指針
→以下についてマインドマップを使って書き出す

・理想の一日
・やる気を掻き立てられること
・一番誇りに思うこと
・人からよく褒められたり感謝されたりすること
・人生で一番充実していたとき
・尊敬する人を3人+理由
・現在の自分が直面している課題
・現在の生活でバランスがとれていないこと
・現在の生活で減らしたいこと/増やしたいこと

→価値観をまとめて、目をひくキーワードや語句をチェックする

→優先順位を決める

→よく見るところに順位を貼っておき、何度も思い出すようにする

一年後の理想の未来像を定めて、足りないことを補っていく

・1年後の未来像の大枠を考える

・今から1年後の成功を定義する

・今と状況が異なっている世界があるとして、何でも好きな仕事につけるとしたら何をしているか考えてみる

・現在の自分と、一年後になりたい自分との知識・スキルのギャップを埋める

新しい方向性のキャリアを小さく始めてみて、データと反応を見ながら針路を調整する

その試行は自分の価値観や強み、キャリアポートフォリオ、1年後の未来像との間にいくつ接点があるか考えてみる
※キャリアポートフォリオ=市場性のあるスキル、過去の経験、成果、評価、すでにうまくいってること

→リスクが低く、メリットが大きいか考えてみる

→お金、エネルギー、時間を節約して取り組むことが大事

→試行の結果、何が上手くいって何が上手くいかなかったのかを検証すること
・喜び(楽しい?やりがいを感じる?もう一度取り組みたいと思う?)
・専門知識(得意?その分野のスキルを上げることができる?自分の強みの自然な延長線上にある?)
・発展性(その市場には発展の可能性がある?それで生計が立てられる?)

タイミングの基準をできる限り客観的に定めて行動に移す

・タイミング=金銭的な基準、日付ベースのタイミング、中間目標、本能的直観、他の人による選択

→これまでのプラント、スキャン、パイロットを丁寧に繰り返すことで成功確率を増やす
(全工程の80~90%は上記3つ)

→失敗の本当の定義は「後悔」

以上です。

【プラント(基盤作り)】

【スキャン(探索)】

【パイロット(試行)】

【ローンチ(始動)】

この流れが堅実にビジネスキャリアを育てていく、もしくはキャリアを新しく積み上げていく方法なので、参考にしてみてください。

さらに詳しく読みこみたいあなたはぜひ本書を手に取って、実際にワークに取り組んでみると得るものが大きいと思いますよ^^ 

「Google式 4ステップ・キャリア戦略」目次、著者

目次

Introduction ピボット(方向転換)
新しい時代の標準

Introduction2 純成長率
純資産ではなく、純成長率や影響力を重視して選択する

STAGE1 プラント(基盤作り)~「すでにうまくいっていること」と目指す目的地~
CHAPTER1 羅針盤を調整する
あなたの行動指針は?幸せの方程式は?

CHAPTER2 未来像を定める
何に対して一番ワクワクするだろう。今から1年後に仕事がうまくいっている自分をイメージしてみよう。

CHAPTER3 原動力
うまくいっていることは?得意なことは?

CHAPTER4 助走期間の資金
ピボットを進めるタイミングは?副収入を得るには?

Part2 スキャン(探索)~選択肢を検討する~
CHAPTER5 基盤を強化する
あなたには、どんな知り合いがいるだろう?助言をくれる人は誰だろう?お返しに何ができるだろう?

CHAPTER6 ギャップを埋める
上のレベルに行くには、どんなスキルや専門知識が必要だろう?

CHAPTER7 差別化
独自の価値を追加し、認知度を高めて「見出される」人になるには?

Part3 パイロット(試行)~「次の行動」を試す~
CHAPTER8 実用最小限の製品
あなたが実行できる小さな実験は?どんなリアルワールドデータを収集できるだろう?

CHAPTER9 中断、再検討、繰り返し
うまくいったのは何だろう?うまくいかなかったのは何だろう?他にどんな取り組みがあるだろう?

Part4 ローンチ(始動)~すべてを賭ける~
CHAPTER10 まずは実行、次に優希
大きく方向転換する時期は?基軸となる判断基準は?

CHAPTER11 失敗を覆す
あなたを行動に駆り立てるものは何だろう?

Part5 リード(指導)~ピボットしやすい文化を創る~
CHAPTER12 耳を傾ける
どうすればキャリアについて率直に話せるだろう?

CONCLUSION 複雑性を楽しむ~まずは実行しよう。そうすれば、あとで勇気が湧いてくる~

AFTERWORD ピボットの後~「試行のダービー」と「放心状態」~

著者

●ジェニー・ブレイク
検索エンジン⼤⼿のGoogle社の元キャリア開発プログラムマネージャー。

シリコンバレーのスタートアップの会社でウェブ開発の仕事で2年間経験を積んだ後、Google社に転職。在職中にコーチ資格を取得。同社で幹部などを中⼼にトレーニング、コーチング、キャリア開発に従事する。

コーチの副業をしながら、ブログ「Life AfterCollege(ライフ・アフター・カレッジ)」を書き、ブログの集⼤成が初の著書となった。

その後、Google社を早期退職して独⽴。

Google社を始め、マサチューセッツ⼯科⼤学(MIT)、カリフォルニア⼤学ロスアンゼルス校(UCLA)、世界4⼤会計事務所のKPMGなど世界のトップ企業及び、⼤学の国際基調講演やワークショップなどで活躍している。

現在は、急速に変化する経済システムのなかで発⽣するキャリア流動性に関わる専⾨知識を活⽤して、⼈々が仕事で燃え尽きず、持続可能なキャリアを形成するためにビジネスストラテジスト、エグゼクティブコーチ、講師として世界各国を⾶び回っている。

 


 
 

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