- 自分がプレイヤーとして動いていて、時間がいくらあっても足りない人
- 自分でやった方が早いと思い、たくさんの仕事を抱え込みがちな人
- もっと自分にしかできない作業や、やりたいことを軸に動きたい人
- 自分がいなくても回る経営を行っていきたい人
- 余暇を楽しむ時間を作りたい人
「CLOCK WORK『脱・社長依存』を実現する『自動化ビジネス』の作り方」の要約、要点
あなたが本当にやりたい仕事だけに集中できるような
ビジネス設計を学べる一冊で
「時間がない」から解放される「自動化ビジネス」の作り方がテーマになっています。
組織を効率化して、自分がいなくても会社が回るような仕組みを作ることで、あなたが一番得意なことや本当にやりたいことに時間を使えるようにするための仕組化について書かれていました。
会社のリーダーや従業員を雇っている起業家がドンピシャのターゲットそうかもしれませんが、私のような個人でやっているビジネスでも、「自分が走り続けないと回らないビジネスから少しずつ脱却したい」と思っている人には参考になるでしょう。
実際私も動画制作を1人で何から何まで取り組んでいるわけですが、自分と同じことができる人や、
作業分担ができるような仕組みを作れば受注できる件数も増えるし、私自身も時間の余裕も生まれるようになります。
現状の課題だったので、とても興味深く読むことができました。
突然ですが、「パーキンソンの法則」ってご存知ですか?
お金でいえば、余裕のあるお金が増えれば増えるほど使うお金も増えていき、結局残るお金は変わらない……という法則です。
時間も同様で、あらゆるテクニックを使い、生産性や効率を上げることで時間を節約し余裕のある時間が作り出せたとしても、ほかの仕事を入れてしまって結局いつも通り「忙しい」と息をつく暇もなく仕事していたりする……なんてこと、あるあるじゃないですか?
ここを脱却するためには、「制限すること」。
あたりまえですが、せっかく時間を節約できたのに、空白を埋めるように仕事を増やすのはよくないわけです。
仕事で埋めない。
仕事量をセーブすることが大事。
そして、浮いた時間をどこに集中させるべきかも考える必要があるんですね。
「短時間でより多くの仕事をこなす」のではなく、「仕事の量と時間を減らして、より多くの成果を上げること」が肝心です。
名著「金持ち父さん貧乏父さん」の4つの分類でいうと、「自営業」から「ビジネスオーナー」へ移行するために特化した一冊ですね。
「短時間でより多くの仕事をこなす」の思考だと自営業から抜け出せませんからね。
考え方や、働き方、時間の使い方を変えていきましょう。
ただ、自分の癖や習慣を変えるというのは一苦労です。
周りにあるシステムや環境を変え、求めている成果が無理なく達成できるような仕組みを作ることが大事。
というわけで、ここからさらに本書の要点をかいつまんでご紹介していきますね!
もぐら叩きのように、「緊急事態に対処する」働き方から抜け出す方法
・目先のことだけに対処し続けるサイクル=「サバイバルトラップ」
→目の前の緊急性の高いことをこなすことで短期的に達成感を得て気分良くはなるが、長期的にみると前に進んでおらず、ずっともぐらたたき状態になる
→サバイバルトラップは、将来の夢やビジョンから目をそらし、
短期・長期目標の達成ができないよう仕向けてくる
→サバイバルトラップから永遠に抜け出す方法とは?
=クロックワークの七つのステップ
クロックワークの7つのステップとその要点
1、4Dミックスを分析する
2、会社の女王蜂役(Queen Bee Role、QBR)を宣言する
3、QBRを守り奉仕する
4、システムを記録する
5、チームのバランスを考える
6、コミットする
7、時計仕掛け(クロックワーク)のビジネスにする
1、4Dミックスを分析する
・現状のビジネス運営で4D(実践、意思決定、委任、設計)をどのような時間配分にするのがふさわしいかを見極める
→最適な時間配分になるよう調整する
実践(Doing)
意思決定(Deciding)
委任(Delegating)
設計(Designing)
これらを4D、そして各作業時間の配分を「4Dミックス」という名称を使う
・ビジネスを時計仕掛けにする目的
あなた自身がビジネスの実践(Doing)から設計(Designing)に移行し、同時にほかの人やツールなどの資源を実践(Doing)に充てることで、ビジネスを独り立ちさせること
→まずは、自分が実践(Doing)にどの程度時間がかかっているのかを明確にするため4Dミックスを分析する
→以下の表のようなもので、現状の作業の時間を把握するところから始める
最適な4Dミックスは、
ビジネスの80%の時間を実践(Doing)に、
2%の時間を意思決定(Deciding)に、
8%の時間を業務の委託(Delegating)に、
10%の時間を設計(Designing)に振り分け、
プロセスの効率アップとより少ないコストでより良い成果を達成する
→起業家である自分自身が「実践(Doing)」する時間を減らし、
「設計(Designing)」の時間を増やすことが大事
2、会社の女王蜂役(Queen Bee Role、QBR)を宣言する
会社を成功に導くビジネスの中核的機能(QBR)を特定する
→QBRとは、「人材」ではなく、彼らが果たす「役割」のこと
→成果の80%を出す20%の業務を見つけて、その業務をフル回転させる取り組みを行うことを宣言し、その役割を誰にやってもらうか周知する
3、QBRを守り奉仕する
・会社の成功を左右する最大の因子であるQBRを確実に保護し、その役割を遂行できるようにチームに権限を与える
→QBRに直接かかわらない人も含めて、あらゆる従業員がQBRを理解し、守り、そのために何ができるかを知っておく
→常に最優先事項であるQBRを日々の業務や時間配分から切り離されないよう、
優先順位の低い仕事に時間をとられすぎないよう仕組みを整備する
・現状行っている全タスクを書き出し、「廃棄」「委任」「短縮」で優先度の低い仕事への時間を削減する
→自分も含めて、従業員一人ひとりがビジネスに最大の効果を生み出す仕事に最大限の時間を振り向けられるようにする
4、システムを記録する
・既に業務に組み込まれているシステムを文書化または記録することで、チームはあなたが望むように仕事に取り組むことができる
→業務の流れを記録し、不要な業務を捨て、新しい業務に移行し、スリム化する
→記録することで、同じ仕事が誰でもできるような状態にしておく
→シンプルな評価や記録方法を用いることで、誰も読まない分厚いマニュアルにならないよう注意
・まず生み出すべき成果について考え、その目的を達成するまでの手順をステップごとに整理し、それらを文書化することが大事
→QBRとそれにまつわるあらゆる仕事を体系化することで、QBRの役割から自分を解放することが必要
・分厚いマニュアルを作らなくても良い方法
→実際に作業しているところを相手に見てもらうこと
→自分が作業している姿を動画で撮影したり、静止画として記録しておくのも一つの方法
→ほかの人が真似しやすい形でありながら、自分の作業も進められることが最大のメリット
→作業風景を見てもらったうえで、質問を受け付け、答えることで効率的に業務を移行しやすくなる
5、チームのバランスを考える
提供するサービスの品質や効率を最大化するため、メンバーの役割の見直し(適材適所)やリソースの移行を行う
→従業員一人ひとりの強みや得意を生かせるような仕事とマッチさせる必要がある
→従業員を強みを最大限生かせる一つの職務に限定させる
・その人が得意なことではなく、「もともとどんなことが好きなのか?」について聴き、
彼らの興味や趣味、喜びを感じる仕事が何かを探求することが大事
6、コミットする
特定の消費者のニーズに特定の方法で応えるためのプロセス作りに専心する
→幅広いお客様に対応しようとすると、どうしてもプロセスがばらついてしまう
→お客様の属性を限定し、そのターゲットにふさわしい特定のサービスを一貫して最高水準で提供する
・「誰に」「どのように」サービスするかを宣言文という形で明確化すること
→ターゲットとする顧客に最適な形でサービスを提供できるように自分のQBRを調整する
・バリエーションを少なくして、現行の商品サービスに磨きをかけると決めることで、より良い成果を得るために必要なリソースも少なくて済む
7、時計仕掛け(クロックワーク)のビジネスにする
ビジネスをあなたへの依存から解放し、あなた自身をビジネスへの依存から解放する
→あなたが積極的に関与しなくても、成長目標の達成を含めて一貫した成果をもたらすビジネスをつくる
・QBRが常に存在する「獲得(リード)」「販売(転換)」「提供」「キャッシュフロー(回収)」の経路のどこにボトルネックが生じているかを把握し、解消する必要がある
→各カテゴリーごとに最低一つの指標を決める必要がある
→一つの問題を解決する場合は一度に複数のことに手を付けないことが大事
→問題を根本的に解決するためには、原因を一つずつ減らしていき、その結果問題が解消したかどうかを確認すること
→最も可能性の高い問題から着手し、順にテストしていく
・成果の中核的な指標を特定し、それらを表すシンプルなスプレットシートを作成しておく
→獲得、販売、提供、キャッシュフローのどこにボトルネックがあるのかを測定する手段を組み込むのが理想的
その他個人的に学んだこと
・意思決定と委任の違い
意思決定=仕事は従業員がやっているが、何かを判断するときは従業員から「どうすればいいでしょう?」と尋ねられ、自分がすべて決定を下さなければいけない状態。この状態だと、2~3人程度しか育てることができない。
委任=その仕事に必要な意思決定を下す権限も従業員に与えること。
丸投げ。仕事の進め方なども従業員自信にゆだねる。
→はじめは失敗が多いだろうが、「委任」に大きく舵を切るようにする
・成果を第一に、生産性を第二にすると心に決める
→「どうすればもっと多くの仕事をこなせるか?」ではなく、「何から成し遂げるべきか?」「誰がこの仕事を終わらせるのか?」を問うようにする
・個人事業主が目標にすべきは「実践」ではなく、仕事をこなす方法を「思考する」こと
→あなたの目標は、仕事を片付けることではなく、業務について考え、誰にしてもらうかを「検討する」こと
→数字ではなく、自由を手にすることを目指す
「CLOCK WORK『脱・社長依存』を実現する『自動化ビジネス』の作り方」まとめ
まだまだ「実践」ばかりの毎日ですが、「設計」に時間を少し割り当てることにしました。
自分の「実践」を目に見える形に記録し、仕事の流れを把握してもらえるようなコンテンツを作っています。
また、自分が取り組んでいる作業の中で、「自分にしかできないこと」と「誰でもできること」に分け、「誰でもできること」を簡略化したり、改めて考えてみて省いたり、誰かに任せたりすることも意識しています。
現状では「家事・育児」の分野での時短を実践していますが、作業も考えていかなきゃなと改めて感じた次第です。
他にも、
新しい人材を採用する際やチームの連携に役立つコンテンツ、従業員の適材適所を割り当てるために役立つ「職務特性分析」といったものも載っていました。
各章の終わりには自分事に落とし込み、行動に移しやすくする「アクションプラン」も載っているので、ぜひ活用してみてくださいね。
内容をさらに詳しく知りたいあなたは、以下のリンクから「CLOCK WORK『脱・社長依存』を実現する『自動化ビジネス』の作り方」要チェックです^^
というわけで、今回は以上です!
最後まで読んでいただき、ありがとうございましたm(__)m
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