- これからの時代に沿った働き方を模索している人
- 社会を変えたいと思っている人
- 自分の働き方を見直したい人
- 新しくて楽しい仕事をしたい人
- 自分を変えたい人
「ニューエリート」個人的な総合評価
共に頑張っているチームメンバーから「この本、面白いし勉強になるからぜひ」とおすすめされた一冊。
全295ページ。
読みやすくてサラッと読めましたが、中身はなかなか濃いというか、自分の働き方やものの考え方を改めて考えさせられる一冊でした。
自分が見たい世界ってどんなんだろう?
自分のアウトプットは誰かに貢献できているんだろうか?
自分への問いを深めるいいきっかけになりました。
じっくり「自分なりの答え」を出し、毎日の行動に生かしたいですね。
読みやすさ
読みやすいです。著者のピョートルさんが時に厳しく、時に優しく、語り掛けてくれたりアドバイスをくれたりしている雰囲気ですね。
ただ、図表はほとんどなく、わかりやすい形で「まとめ」という感じでは書かれていないのでマイナス☆1にしました。
ですが、読み込んでいくと伝えたい重要なポイントがつかめてくるような構成になっているので特に不満は感じませんでした。
役立ち度
読んでいる人それぞれにグッとくる部分は違うと思います。
でも、個人的にはインパクトがあって役立ち度は高め。取ったメモや本を定期的に見返したいと思える1冊です。
実行しやすさ
どれだけ自分のものにしたいか、というところにかかってくるのですが、例えば一日の振り返りをする時間を取るとか、どう思っているかを自己開示するというのは取り組みやすいと思います。
自己開示の方法はいろいろあります。個人的に取り組みたいのは、もっと自分が思っていることをTwitterやブログで書いていくことですね。
自己認識と自己開示、意識して毎日を過ごせば人生少しずつ変わっていくのではないでしょうか。
「ニューエリート」で学んだこと、生かしたいこと
あなたのアウトプットは、誰かの幸せに貢献しているか?
この言葉、グサーーーーっと来ました。
この本には人それぞれ刺さる部分が違うと思います。色々印象的で、学び深いことも多々ありましたが、やっぱり一番残ってるのはコレ。
「仕事で自分が出しているアウトプットにプライドがあるか」
「アウトプットを出すまでのプロセスを楽しんでいるか」
P50でこういったことが書かれているわけですが、自分を振り返ってみるとプライドも、楽しみも足りないなと痛感。
時間的な焦り、やらなくちゃという義務感からアウトプットしていることが多々ありますね。
心が動いたことをもっとたくさんメモするようにする。
毎日の生活、バイト、家事育児、作業…すべてを「学ぶ機会」と捉える。そして学んだことをメモする。
そして、メモしたことはプライドをもって楽しみながら誰かの幸せを願ってアウトプットする。
手帳にも書いて、「当たり前」「やらないと気持ち悪い」ぐらいに習慣化していきたいですね。
幸せに働き続けるための5ステップとは
人が幸せに働き続けるには、次の5段階が必要です。
1.自己認識をする
2.自己開示をする
3.自己表現をする
4.自己実現をする
5.自己効力感を上げる
P283
幸せに働き続ける。これからの時代に沿った働き方。社会を変える。自分を変える。新しくて楽しい仕事をする。
最初に「この本をおすすめできる人」の答えは、ここに集約されると私は感じました。
この本では、特に1と2の重要性を説いています。日本人は特にこの2つ、弱いそうな。
誰かに「どうすればいいのか」を問うんじゃなく、ちゃんと自分で「どうしたいか」を明確にしていくことが大切です。
明確にしたうえで、「こうしたい」「これがほしい」「こう思う」を開示する。形にして表現する。
それが誰かの心に刺さったり、ためになったりすることで感謝をいただけたりする。評価されたりする。
感謝され、評価されればやっぱり嬉しいし、「自分はできる」という自己効力感が上がり、また自己開示、表現をする…
このプラスのサイクルに入ると、人は幸せに働き続けることができるとのこと。
いいですよね。ここのサイクルに入りたい。
個人的に自己認識は結構時間を取ってやってる方だと思うので、あとはどう開示して、ほかの人に貢献できるよう表現できるか。
課題だなと感じました。
「ニューエリート」他の人の口コミ
●振り返り、そして幸せの再定義が必要
自身の働き方(生き方)を考える端境期にいると感じていたため、購入。
これから活躍する人材として、明快に「NEW ELITE」という定義を説明しており、結論からいうと、人生の中における自分の視界が幾分かクリアになった。
また今、自分の置かれている環境に対して、質問を問いかけられている気がして、非常にハッとさせられた。
社会環境の変化によって、その社会で求められる能力や資質、そして行動とその結果というものが変わってくる。
その中で現代の状況を鑑み、どのようなマインドセットで自身の人生に向き合っていくか。
そして何もしない事を一番のリスクとし、これだという自身の価値観や指針にもとづいて行動しない人間は、充実した人生を生きていく、幸せを獲得することは難しいと感じた。
現状オールドエリートと言われる、旧来型の(高学歴→大企業入社→大企業での出世街道)というあり方が崩壊しつつあり、ニューエリートという新しい仕組み・価値を生み出す人たちが出てきており、その流れは今後も止まらないという話。
能力・資質面では直感、PDCAサイクルのスピード、自身の専門性と他社の専門性を繋ぎ新しい価値を作るという想像・創造力が重要となる。
また、チームメンバーの健康を維持し、なおかつ鼓舞し、ミッション達成や新しい事にチャレンジさせる事がスムーズにできるコーチング力等、これからプロジェクト単位で結果を出すために必要な動きができる人材の特徴を上げている。
でもここで言われている内容って、明確に勝敗がつくプロスポーツだったり、競技の中では当たり前に行われている事で、彼らは取り入れられるものであれば、他スポーツからだろうが科学的な実験データだろうがなんだろうが、結果を出すためであれば、必死に情報収集、実践、反省、再実践を繰り返す。
でも大企業や旧態依然とした組織にいると、勝敗だけではなくて、利害関係者が色々と頭の中に沸いて出てきて、「でも」、「どうせ」が蔓延る。
経営のために、自身のために本質的な熟考の上、「これだ!」と思う施策が考えついても行動が極めてしづらい場合が多い。それが嫌なら組織を抜けるか、なんとか粘ってその組織でやりたい事をやるか。
いずれにせよ、自身が「幸せ」、「充実した人生」というものを獲得したいのであれば、自身の振り返りを行い、今自分がいる場所、やっている事、関わっている人がそこに直結しているかどうかをきちんと振り返る事が重要だと感じた。
●並走してくれる暖かい本
やりたい事がわからない、でもこのままじゃいけない。そんな焦燥感から手に取りました。
わからなくても自分に問い続けるしかない。いつも自分の感覚を感じられるようにコントロールして問い続けていこう、成功している人に会いに行こうと前向きな気持ちになれました。
甘やかさない、でも突き放すでもない、触れずに並走してくれるような本でした。
「ニューエリート」目次、著者
目次
第1章 2020年代の「成功者」とは?
・クビになる準備はできているか?
・未来は予言できない。しかし新しい仕事を作ることは、今できる
・会社に合わせて生きるくらいなら、社外に道を切り開け
・時代をリードする人材は「自分が見たい世界」を作る
・お金を得ることだけが自己実現ではない
・消費者は何にお金を投じるようになるか?
・働かない世界になったら、何が「成功」になるのか?
第2章 つねに学び、自分をアップデートする
・学び続ける人しかチャンスをつかめない
・アフターファイブに勉強するより、仕事に学びを絡めよう
・その道のプロに会うためにお金を使うのが、自分がプロになる近道
・人に会うときは、相手の学びになるよう頭を使う
・この3つを学べば、ハイレベルな会話に入れてもらえる
・ピョートル流・情報収集術
・毎年「テーマ」を決めて脱皮する
・師匠をたくさん持つことで思考停止を避ける
・セミナーでは、何か一つ持ち帰れたら上出来
・学力よりも必要になる、世界の問題を解決する能力
第3章 決断は直感で。早く動いて結果を出す
・判断の速さが結果を大きく左右する
・直感で決断した後に必ずやるべきこと
・直感のセンスを磨く二つの方法
・日本人にはフィードバックが圧倒的に足りない
・瞬間に集中することで目の前の選択肢を増やす
・ブランディングは偶然から生まれる
・何でも面白がると、その場が建設的な方向に進んでいく
・偶然にどう反応するかで、次のチャンスに出会えるかが決まる
・成功するかどうかを握る一番のカギ
・「楽しんで仕事をした者勝ち」の世界がやってくる
第4章 会議・チーム作りはアウトプットから逆算する
・チームメンバーは固定させない
・コミュニケーション能力の評価基準は「相手が行動してくれたか」のみ
・「リーダーシップ」はメンバー全員が持つべき「スキル」
・日本女性は世界に通用するリーダーシップを持っている
・アウトプットに不要なメンバーは会議に呼ばない
・「質の高い質問」から雑談を始めてメンバーの価値観を知る
・会議は一回ですべてを終わらせる!
・イノベーションを生み出すチームの条件
・上司の顔色を見ながら働く日系企業の弱さ
・ダメなチームの原因は上司の褒め方
・たまには「飲みニケーション」から学んでみる
第5章 スプリントのリズムで体調を管理する
・楽しくなければ仕事はできない。部活のノリは学生時代で終わりにしよう
・マラソンではなくスプリントの発想で生きる
・4つのエネルギーレベルを管理する
1.体のエネルギーを整える
2.感情のエネルギーを整える
3.集中のエネルギーを整える
4.スピリチュアル・エネルギーを整える
・自分で選択した疲れは心地いい
第6章 人材をめいっぱい活かす企業のやり方
・人材を活かす企業は「従業員の自己実現のために会社がある」と考える
・会社都合で働かせるのには限界がある
・企業選びはネットショッピングに近づいている
・会社の戦略を実現するのに不可欠なこと
・あなたはストームトルーパーになりたいか?
・クリエイティブな人材を見分ける前にやるべきこと
・学歴も見た目も関係ない。人材はすべて結果で判断する
・幸せに働き続けるために、日本の職場に足りないもの
あとがき 2050年の世界を創造しよう
著者
●ピョートル・フェリクス・グジバチ
プロノイアグループ株式会社 代表取締役 / モティファイ株式会社 取締役 チーフサイエンティスト。
ポーランド生まれ。ドイツ、オランダ、アメリカで暮らした後、2000年に来日。ベルリッツ、モルガン・スタンレーを経て、2011年Googleに入社。アジアパシフィックにおけるピープルディベロップメント、2014年からグローバルでのラーニング・ストラテジーに携わり、人材育成と組織開発、リーダーシップ開発の分野で活躍。2015年独立して現職。
プロノイア・グループにて、企業がイノベーションを起こすため組織文化の変革コンサルティングを行い、その知見/メソッドをモティファイにてテクノロジー化。2社の経営を通じ、変革コンサルティングをAIに置き換える挑戦をする。
『0秒リーダーシップ』『世界一速く結果を出す人は、なぜ、メールを使わないのか グーグルの個人・チームで成果を上げる方法』『New Elite』『Google流 疲れない働き方』著者。
コメント