「Simplify(シンプリファイ)マーケットを支配する最強のビジネス戦略」を読んでみた!レビューと学んだことまとめ

Simplify マーケットを支配する最強のビジネス戦略 レビュー 口コミ これからの時代の働きかたについての本
この本をオススメできる人
  • 売れる商品を作りたい
  • 売れる商品とはどういうものか知りたい
  • ライバル商品に勝つための商品づくり、マーケティング方法を学びたい
  • 自社の商品の方向性について悩んでいる
  • アップルやイケア、マクドナルド、Google、UVER、Spotifyなど、世界的に大きな存在感があり成功した会社のマーケティングや商品開発の秘訣を知りたい
読みやすさ :★ 
役立ち度  :★ 
実行しやすさ:

2017年10月の月刊ビジネス選書新刊です。全280ページ。

皆さんは「80対20の法則」をご存知でしょうか?

全ての商品のうち、20%が全体の売り上げの80%を占めている、すべての仕事のうち、実際に利益につながる仕事は20%程度などなど……

大抵の場合、一握りのものが多くの重要な部分を占めているという法則を「80対20の法則」「パレートの法則」と言います。

もともとイタリアの経済学者がこの法則を提唱したのですが、それをビジネスに生かせる形でとして解釈した人がいました。

それが、この「Simplify マーケットを支配する最強のビジネス戦略」の著者、リチャード・コッチさんです。

私もこのリチャード・コッチさんが書いた人生を変える80対20の法則を読み、最小限の努力で最大限の成果が上がるようにするにはどうすればいいのかといった視点を学びました。わかりやすく、本質を書いているので33か国語に翻訳され、ミリオンセラーになるのも納得の本。

そんな著者の新しい本がなんと月刊ビジネス選書新刊として届いたのですごく嬉しかったですし、アフィリエイトとは直接関係ないものの学びや気づきが多かったです。

何とかアフィリエイトに生かせないか考えてみた結果……

このシンプル化が実践されている会社やその商品を見つけてアフィリエイトをすれば、たとえ新商品でも人気が出るんじゃないかなといったことを思いつきました。実践してみなきゃですね。

あとは、もし自分が将来何かの商品開発をするときはかなり役立つように思います。まぁ、大企業になるような予定はないですが^^;

要点はタイトル通りとてもシンプルです。

本質をポイントでまとめて分かりやすく書いてくれていますし、自社製品が目指すべき方向性をチェックリストでわかるようにもしてくれています。また、事例もたくさんあるので、読めばきっと何かのビジネスアイデアや改善案を得ることができるでしょう。

ライバル製品の対抗手段、防衛手段を考えている人にとっても、具体的に対応策が書かれているので、そういったことでお悩みのあなたにもきっと役立つと思います。

大企業、成功している会社の戦略を読んでいて、「なるほど、こういう方法を取ったから上手くいったんだ」という知識や興味関心も満たされ、思っていたよりもひらめきが得られたので読んでよかったなと思いました。

アフィリエイターとしては直接的には関係ありませんが、ビジネスや会社、サービスをよりよくしたいと思っている人すべてにオススメできる一冊です。

「Simplify(シンプリファイ)」読みやすさ

マーケティングの本ですが、わかりやすく、読みやすいです。章ごとにキーポイントとして要点をまとめてくれていたり、図表も適度に入っています。ただ、事例がとても多いので、少し冗長さを感じることがあります。なので、要点だけ知りたい人は章の最後にあるキーポイントだけ拾い読みしていってもいいでしょう。

「Simplify(シンプリファイ)」役立ち度

個人的には、直接アフィリエイトとは関係ないと言えども、とても勉強になりましたし役立ちました。今、市場シェアを独占している会社はどんな戦略を使っているのかがとても具体的に書かれているので、それらを自分のビジネスに生かせないか、参考にできないかという試行錯誤がしやすくなっています。

チェックリストや、現状からどうシンプル化していけばいいのかといったステップも書かれているので、読んでみればきっと何かのアイデアが得られるのではないかと思います。

「Simplify(シンプリファイ)」実行しやすさ

場合によっては、生き残るために会社や自社商品の方向性をがっつり変えていかなくてはならない決断をしなければいけないかもしれません。また、小売りやサービス業などであれば転用できるものもあるでしょうが、それ以外の業種であれば戦略からエッセンスを学び取り、自分のビジネスにどう生かすかひとひねりする必要もあります。

「実行」はしにくいこともあるかもしれませんが、頑張るだけの価値はあるかなと感じます。

「Simplifyマーケットを支配する最強のビジネス戦略」で学んだこと

Simplify マーケットを支配する最強のビジネス戦略 レビュー 口コミ

この本で伝えているシンプルで基本的な戦略はほぼ2つしかありません。

それは、イケアやマクドナルドなどの低コストだからこそ実現できる低価格で大規模市場を作り出す「価格のシンプル化」

そして、それとは対照的に高価格だけれども、性能の良さと「使う喜び」をもたらすアップルや、新しい市場を作り出したGoogle、uberなどの「プロポジションのシンプル化」

この「価格のシンプル化」と「プロポジションのシンプル化」について、事例を豊富に盛り込みながら

・自分の会社や製品、サービスはどちらを目指すべきか
・実際それらの戦略を取るにはどういったステップを踏む必要があるか
・成功している会社はどういうことを重視し、どんな方法で「価格のシンプル化」「プロポジションのシンプル化」を磨いているのか

が書かれています。

ちなみに、どっちつかずの中途半端な会社は、大体上記二つの戦略を取っている会社に潰されてしまうので要注意です。

「価格のシンプル化」を目指す場合はどうすればいい?

商品を、一般的な価格より半額以下にするというのがまず何より大事です。

は、半額以下!?どうやって??

・・・ってなりますよね。

たとえば、イケアがどうして一般的な家具より安いのかを考えてみてください。マクドナルドの安さや人気の理由も考えてみてください。アメリカのサウスウエスト航空やかつてのフォード社にもヒントが隠されています。

大切なのは「基本的な機能を満たし、そのほかの無駄なものを徹底的にカットする」という考え方です。あらゆるコストを下げれば、価格も下げることができますからね。

答えの詳細は本書に書かれているので割愛しますが、商品を半額以下にすることで大概は買いやすさから市場規模が拡大します。(ただし、「安いけど品質が悪い」というのは当たり前ですがもちろん売れないです)

ちなみに、市場で「価格のシンプル化」でトップの座に君臨するのは1社しかありません。ライバルが出てくれば、対抗手段としてそのライバルの製品やサービスよりもさらに値引きする手段を講じる必要があるというのが難点でもあります。

「プロポジションのシンプル化」を目指す場合はどうすればいい?

「プロポジションのシンプル化」の場合、値段よりも品質、使いやすさ、使うことでの喜びが第一優先です。また、今までになかった市場を作り出すことも「プロポジションのシンプル化」と言えます。

利便性、芸術性、有益性を高めた「めちゃくちゃすごいもの」を作り出す必要があります。なので、そのアイデアやこだわり、新しい視点を取り入れてイノベーションを続ける必要があるという困難さはあります。

ただし、「めちゃくちゃすごいもの=複雑」ではありません。複雑さを超えたところにあるシンプルさを目指すのがポイントです。

ちなみに、「プロポジションのシンプル化」は「価格のシンプル化」とは違って、他社と差別化を図ることで複数が共存できる可能性はあります。ただ、将来自分たちの脅威になりそうな本当に「プロポジションのシンプル化」に大成功した素晴らしい技術やサービス、商品が世の中に出てきた場合は、GoogleがYouTubeにしたようにできるだけ早いうちに買収するしかないこともあるようです。

他にも、

  • 「価格のシンプル化」を図る場合、具体的にどういったことを削り、どういったステップを踏んで商品の値段を大幅に下げることができるのか
  • 「プロポジションのシンプル化」を目指すときのヒント
  • 「価格のシンプル化」「プロポジションのシンプル化」どちらが自社商品やサービス、新たに作ろうとしているものに向いているのかがわかる25個のチェックリスト
  • それぞれの戦略にどんなリスクがあるのか?
  • それぞれの戦略で脅威が迫っていることを知らせる危険信号のチェックリスト
  • 競合相手に対抗する方法、新たなライバルが現れたときの自衛手段とは
  • 経営者がシンプル化を実践しない5つの理由
  • それぞれの戦略を取った大手会社の利益・成果・業績データ

といったことが書かれています。

マーケティングを担当している人、商品を作っている人、起業して大成功を収めたい人、会社のリーダー、投資家……

あらゆる人におすすめできる本ですね。

「Simplifyマーケットを支配する最強のビジネス戦略」目次、著者

目次

序文 シンプルとエレガンスの実現
どんな産業にも大変革をもたらすビジネスへの近道

前書き1 シンプルの法則
新しいビッグビジネスを創出し、社会を豊かにする

前書き2 大いなるイノベーション
筋金入りの懐疑主義者である私がリチャードに心酔する理由

序章 シンプル化こそ鍵である
大規模市場と高利益企業を創出するにはビジネスと市場のシンプル化が重要である

第1部 シンプル化に成功した一流企業
第1章 自動車を大衆化した男
独自のイノベーションで、世の中を変える

第2章 古い家具業界に吹いた風
大幅な値下げと大きな商品価値を提供して「ビジネスシステム」を確立する

第3章 流れ作業のレストラン
模倣から生まれた巨大フランチャイズ

第4章 ビッグ・ブラザーへの勝利
「プロポジションのシンプル化」を目指す

第5章 ビジネス戦略のシンプル化
コンサルティング市場は、いかにして拡大したか

第6章 スマホがプラットフォーム
アプリケーションがもたらす素晴らしい新世界

第7章 2つの戦略と妥協点
激震を起こすのではなく、建設的に歩み寄るには

第2部 シンプル化の方法
第8章 戦略を選ぶ
あなたに向いているのはどちらのシンプル化か?

第9章 商品設計
「プロポジションのシンプル化」で成功する方法

第10章 価格戦略1
商品設計の見直し

第11章 価格戦略2
ビジネスシステムの見直しと事業規模の拡大

第3部 恐竜を救う道はあるか?
第12章 市場リーダーの防御策
市場のシンプル化から、リーダー企業が身を守る術

第13章 大企業の弱点
経営者がシンプル化を実践しない5つの理由

第14章 適切な対抗手段
リーダー企業が取るべき自衛手段とは

第4部 シンプル化から恩恵を得る
第15章 シンプル化の見返り1
「価格のシンプル化」による企業の未来とその市場規模への影響

第16章 シンプル化の見返り2
「プロポジションのシンプル化」は何をもたらすかを検証する

第17章 シンプル化の成功
シンプル化の2つの戦略を妨げる経済的要因を調査する

第18章 シンプル化の限界
「複雑化」「発明」「発見」の3つの戦略の威力と効果

著者

●リチャード・コッチ
33か国語に翻訳されたミリオンセラー「人生を変える80対20の法則」の著者。
ファイロファックス、プリマス・ジン、ベルゴ・セントラル、ベットフェアなどのベンチャー事業に出資し、起業家・投資家としても大成功を収めている。
ベイン・アンド・カンパニーの共同経営者、L.E.K.コンサルティングの共同創設者という経歴も持ち、20冊以上に及ぶノンフィクション作品の著者でもある。近著に「STARの法則ー社長・投資家が絶対に知っておくべき成長企業の見つけ方&作り方」がある。

●グレッグ・ロックウッド
オンライン取引所とマーケットプレイスを専門とする。ロンドンのベンチャーファンド、Piton Capitalの創設者。ケロッグ経営大学院を卒業。

コメント

  1. […] […]

  2. […] 先月の「Simplify マーケットを支配する最強のビジネス戦略」 に引き続いて「80対20の法則」を書いたリチャード・コッチさんの本ですね。 […]

  3. […] […]

  4. […] 先月の「Simplify マーケットを支配する最強のビジネス戦略」 に引き続いて「80対20の法則」を書いたリチャード・コッチさんの本ですね。 […]

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