- 日本の教育に疑問を抱いている
- 世界で通用する教育や人材の育て方を知っておきたい
- これからの世界で戦うために何を学び、どう進学していけばいいかを知りたい
- わが子が将来世界で活躍するためにどのような教育課程を経ればいいか参考にしたい
書評ありがとうございます。
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一刻も猶予はない。このままでは、日本が滅びる。
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なんとかこの危機感を伝えなければ。。 https://t.co/oXNtg0YlJp— Masaki Otani (@MasakiOtani1) September 3, 2019
著者の大谷さんにいいね&リツイートいただきました!
本当にありがとうございます!!m(__)m
「世界で学べ 2030に生き残るために」個人的な感想
「世界で学べ 2030に生き残るために」は、日本型の教育に疑問を呈し、これからの時代に必要とされ、世界に通用する戦い方ができる子どもたちを育てるにはどうすればいいのかについて書かれた本です。
私は怒っています。
いったいどうして日本は、こんな国になってしまったのでしょうか。
「はじめに」の冒頭の部分なのですが、なかなか刺激的な書き出しですよね。
経済がグローバル化し、ITが普及することで時代の変化の流れが急速に早くなった今も、日本の教育現場は数年~数十年単位でないと変わらないという致命的な遅さ。約150年、儒教の教えを基本とする日本の教育スタイルはほぼ変わっていません。
プログラミングや英語教育など、最近少しずつ変わっていこうとしているんじゃない?と思うかもしれません。
ですが、保守的な日本の教育現場は、世界の流れに到底追いつかないほど本当にちょっとずつしか変化しないので、世界にどんどん遅れを取っているということを、この本を読んで痛感しました。
プログラミングや英語以前に、快適に生きていくために必要なお金や投資の本質、資本主義社会とは何なのかといったことは学校では教えてくれませんし、世界の今の状況だって教えてもらえません。
ただただ、受験勉強や穴埋め問題だとか、年号とか、単語を覚えてテストで書かせておしまい。成績の大半は丸暗記して上手くテスト用紙に書けたかで決まったりします。
正直、子どもたちは「こんなの勉強して将来何になるんだろう」と気づいているけど、輪を乱したり、他と違う行動は仲間外れになるので、できない。
失敗したり、人と違うことをすると注意されたり怒られたり心配されたりするから、できない。
学校や先生の言うことは「絶対」だから、疑うことも知らず、信じるのみ。自分で考えようという習慣がない。
私も、学生時代はまるまる日本型の教育に洗脳されていたといわざるを得ないですね。
ただ、私は幸い社会人になってビジネス書などの本を多く読み、ビジネスのコミュニティで学んだことによって、「日本の常識」を疑うことや、「レールから外れても生きていける」ということを少しずつ理解していくことができました。
今まで読んできた本などで得た知識や考え方、そして今回この本を読むことによって、自分の子どもたちには「日本型教育の洗脳」でとらわれそうになったときに「こういう方法もある」という違った視点から伝えられる引き出しが増えたので良かったです。
親が固定概念にとらわれていないだけでも、子どもへの影響はかなり違ったものになるのではと思います。
また、世界でも通用する、これからの時代で戦っていける子どもたちに育てるためにも、グローバルに学べる学校の存在や選択肢を知ったのは大きいです。
「英語を学ぶ」ではなく、「英語で学ぶ」ための子どもたちの学費を考えると…うーん、もっと稼がなければ…というところが正直なところですね(;´∀`)
まぁ、グローバルな学校への進学をしなくても、子どもたち自身が「こうしたい」いう夢ができたときに、それがたとえ日本型のレールから外れていたとしても、応援できるように思います。
次の世代を担う子どもたち。親である私自身の引き出しを増やす貴重な一冊を、2歳4歳の子どもがいる今読めて良かったです。
「世界で学べ 2030に生き残るために」の内容や学んだこと
今の日本の教育制度は、明治から太平洋戦争まで続く富国強兵、殖産興業を支えた兵士や労働者を効率的に育てるために最適化されたシステムだと本書では書かれていました。
輪を乱さず、まじめに、言われたことをきちんとこなし、敷かれたレールに沿ってみんな「雇われる側」として洗脳され、会社に入っていきます。
新卒で会社に入れないと、企業も雇ってくれにくくなるという不思議な慣習も原因ではあると思いますが、あらためて考えてみると違和感ですよね。
ちなみに、欧米では、大学を卒業すると半年ぐらいは世界を貧乏旅行しながら現地に行ってさまざまな見聞を広げていく中で、これから人生をどう生きていくか、学んでいくか、何がしたいのかなど自分の中でしっかり味わってから就職するのが一般的なんだそうです。
数学や信頼性など、日本人の良さを生かしながら世界で通用するスキルを身につければ、日本人は最強と著者の大谷さんは述べています。
では、どういうスキルが必要なのか、本書の内容を大まかにお伝えしていきますので、ぜひ参考にしてみてください。
日本は先進国ではないことを自覚し、もっと世界で起きていることを知っておいたほうがいい
・150年間ほぼ変わっていない現在の日本の教育のままでは、世界で到底やっていけない
日本人の「良さ」を活かしつつ、もっと現状の世界を知って必要なスキルを取得していこう
・変化の速い時代についていける人材育成が必要
今の日本の教育システムでは到底やっていけない
世界に通用する人材の条件とは?
・英語力
英語を学ぶのではなく、英語で学び、ディスカッションやプレゼンテーションをする力
・AI技術力の高さ
→これからはAI技術力を高めていかないと、世界についていけない
→大学授業料無償化より、AI人材対策をした方が費用対効果が大きい
→海外留学支援を行うのも一つの手
・自分の国についての歴史や文化、それらに対する自分の意見をしっかり持ち、伝えられること
・読解力
・常識を疑ったり、批判的な視点でものごとを見る力
・多様性の理解と、情報発信力、そして上手くいかないときでも突破する力
お金を有効に使うためには、「資本主義社会の理解」と「生涯価値の最大化」が必要
・日本の教育では、資本主義社会やお金、投資についての本質を教えない
→企業で言われたとおりにまじめに働くことしか学んでこなかった
→これからの時代は、「自分の人生は自分で考え、時代に合わせて学び、大多数の人が存在するレッドオーシャンから脱出し、自分の強みを生かせるブルーオーシャンで戦う」ことが求められる
→よりよくこれからの時代を生きていくためにも、学びや健康について積極的に投資をしていく必要がある
人生のゴールを決め、失敗を恐れず逆算して今の行動につなげていこう
・人生のゴールにむけて、キャリアアップを積み重ねていくことで自分の付加価値を高める
→人生のゴールや目的を決まれば、何歳までに何をしなければいけなくて、どういう経験が必要なのかがわかる
→年単位、月単位、週単位、一日単位で逆算してタスクまで行動に落とし込める
→挑戦する権利と、失敗する自由
2030年に生き残るためには、世界トップレベルの大学で学ぶための道筋を今から立てていくのがおすすめ
・欧米トップレベルの大学は、学費は高いが奨学金制度が充実している
・アメリカでもオーストラリアでも、トップレベルの大学を受験するのに日本式の無駄な受験勉強はいらない
→ファウンデーションコースという、大学進学準備コースを修了することで無条件で希望の大学に進学できる方法もある
→入ることより、大学に入った後猛勉強が必要になる
→費用面を抑えたければ、マレーシアの大学で英語を学び、提携大学へ進学することも可能
「世界で学べ 2030に生き残るために」まとめ
一刻も猶予はない。このままでは、日本が滅びる。
著者は、世界について、そして日本について知れば知るほど危機感を感じ、インフィニティ学院というグローバルな高校をつくりました。
グローバルな人材を育てるために、そして、2030年に戦える子どもたちの教育環境を整えるひとりとして活動されています。
実際の教育現場に立っている多くの先生も、もしかしたら「日本の教育には違和感を感じるけど、自分ひとりがどうこうしたってどうしようもない」と感じているのではないでしょうか。
そこで諦めてしまって行動しない、動かないということがやっぱり「日本の教育で培われてきた思考・行動スタイル」なのかなという気がしなくもありません。
行動には、失敗というリスクもつきものです。人と違うことをすると、怒られたり、ネガティブな意見を言われたり、笑われたりするかもしれません。
でも、それにも屈せず「自分の価値観」「夢」「強い想い」というブレない軸をもって突き進んでいく、著者の大谷さんのような人がこれからの日本にもっと増えて行けば、日本が変わっていく可能性も十分あると私は信じています。
私自身もそういう人に少しでも近づけるよう、そして子どもたちにもそんな姿勢を見せることができるようトライ&エラーを繰り返していきたいとあらためて思えた一冊でした。
教育現場で勤めている人。子どもを持つお父さんお母さん。世界に通用する子どもたちの育成に興味がある人。
ぜひ読んでみてください^^
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