- テクノロジーや経済など、世界の未来を見通す手がかりが欲しい
- SDGsについてもっと深く学びたい
- 世界のあらゆる問題ために、今自分ができることを考えるきっかけを持ちたい
- 現在の世界情勢や推移について、最新のものを知りたい
「2030年の世界地図帳~あたらしい経済とSDGs、未来への展望~」の内容や個人的な感想
落合陽一さんの「2030年の世界地図帳~あたらしい経済とSDGs、未来への展望~」は、SDGs(エスディージーズ)の17のゴールを題材に、過去・現在・未来の世界の情勢について学んだうえで、2030年に向けて具体的に個人で何を取り組んでいくのかを考えるための本です。
あなたは、「SDGsの17のゴール」というものをご存知でしょうか?
SDGsとは、持続可能な世界の実現のために定められた世界共通の17個のジャンルの目標のことだそうです。
私は正直この本で初めて知りました。
都会にある大手の会社の役員さんとかは、SDGs17のバッジをつけているそうですが、ごく一般的な主婦にはなかなか遠いように感じるものですね。
17の目標を、ここでザッとご紹介します。
SDGsの17のゴール
1、貧困をなくそう
2、飢餓をゼロに
3、すべての人に健康と福祉を
4、質の高い教育をみんなに
5、ジェンダー平等を実現しよう
6、安全な水とトイレを世界中に
7、エネルギーをみんなにそしてクリーンに
8、働きがいも経済成長も
9、産業と技術革新の基盤をつくろう
10.人や国の不平等をなくそう
11、住み続けられるまちづくりを
12、つくる責任 つかう責任
13、気候変動に具体的な対策を
14、海の豊かさを守ろう
15、陸の豊かさも守ろう
16、平和と公正をすべての人に
17、パートナーシップで目標を達成しよう
それぞれ大目標である17の項目に、全部で169の小項目が併記されているそうです。
一通り見てみて、自分の生活と遠くて正直ピンとこないものも多々ありました。
飢餓とか、水とか、トイレとか、教育とか、先進国の日本に住んでいる私たちにとっては身近ではない項目ですよね。
あと、「働きがいも経済成長も」や「つくる責任つかう責任」「パートナーシップで目標達成」など、ざっくりしすぎていてよくわからない項目もありました。
そういった「どういうことなのか具体的によくわからない」部分は、このサイトでぜひチェックしてみてください↓
今まであまり世界情勢やこういう世界の取り組みといったことについて知ってこなかったんですが、この本を読むことで、興味関心をもって世界の情勢と未来への流れをざっと把握することができたのが良かった点です。
また、世界と日本の違いや日本の特色について書かれている部分を読んで、「日本の良さ」や「日本らしさ」をもっと伸ばしたいと感じました。
あと、日本はまだ世界と戦っていける部分があるということを知って、強みをもっと強化していくという道があると知れたのも嬉しかったですね。
ちなみに、この本の読み込み度は人によってかなり違ってくると思います。
私のような、世界についての興味関心を今まであまり持ってこなかった人と、もともと興味があって知識があり、実際に何かの項目についての活動をしている人とでは味わい方が違う本です。
本書の前書きでもこう書かれています。
ゆえに、SDGsをはじめとして2030年のことを考えるために、必要なピースをこの本の中に散りばめました。
「2030年の世界地図帳~あたらしい経済とSDGs、未来への展望~」P4
地図帳を俯瞰しながら考えても良いし、本文を読み込んでもいい。そんなかかわり方ができる本を目指しています。
私の場合、深く読み込むというよりは、ざっくり世界について知っておくという「読む前よりも、世界についての教養を少しでも得る」という目的で読みました。
全部で4章あるうち、最初のグラフやマップ、図解と、最後の「まとめ」の部分を先に読んだあとに本文をざっと読むという読み方です。
軽く読んだだけでも、今まで知らなかった世界の歴史や現状について学ぶことができたので良かったです。図解やイラストが多いので、世界の変化がわかりやすいと感じました。
そして、個人的には、世界について知るだけでなく、「こんな感じで世界は進んでいくんだけど、じゃあ日本に住んでいる自分は具体的に何をしたらいいの?」というところまで落とし込めるのも好ポイントでした。
結構専門用語もバシバシ出てくるので、しっかり読み込もうとすれば時間はかかるかもしれません。注釈や元の資料のリンクもあるので、本書からさらに深く掘り下げることもできます。
amazonのレビューでも様々な感想が出ているので、ぜひチェックしてみてくださいね。
「2030年の世界地図帳~あたらしい経済とSDGs、未来への展望~」で学んだこと
本書の「おわりに」の部分に、SDGsをより身近なものにするための7つの対立軸を落合さんが提案してくれている箇所があります。
その7つこそが、2030年に向けて私たちが意識しておくべき軸であり、とても分かりやすかったので、7つのうち特に印象的だった3つをご紹介します。
購入の参考になれば幸いです^^
集団かつ個人~公でありつつ私を忘れない~
●集団と個人のどちらにも偏りすぎないバランス感覚を持つ
→会社や学校、地域といった集団の一員という感覚も大事だが、それと同時に個人の活動も重要
→個人の発言や活動でしか伝われないこともたくさんある
→集団と同じぐらいのウェイトで個人の活動も大切にするべき
→今後「多様性」がキーワードになってくる社会では、集団と個人のバランスがより重要視される
デジタルかつアナログ~デジタルは完全な世界ではない~
●アナログから得られるインスピレーションを大事にしよう
→デジタルで何でもできるように思える現代だからこそ、アナログ側から考えたり、知ったりすることが大切になる
→五感で得られるインスピレーションを大事にする
→アナログの複雑な刺激を身体的に受け止めることが新しい発想の源になる
→デジタルとアナログ、どちらも使えるポジションから世界を探索、模索することがIoT時代の世界観に通底する
傍観者と主体者~私たちはすべてをできはしない、しかし何ができるか考えてみよう~
●SDGs17の目標の中で、どれに対して主観的になれるか、どれに対して傍観者でいるかを認識しておく
主観的なプロジェクト=責任をもって取り組む
傍観的なプロジェクト=自分の代わりに行動する誰かを応援すると決め、実際に何をするのか考えて取り組む
→SDGs17の目標の中で「今自分ができること」を把握し、実際に行動することが2030年の社会のために大切になる
「2030年の世界地図帳~あたらしい経済とSDGs、未来への展望~」まとめ
IoTの技術が急速に発展していくことで、5年後、10年後は全く違った世界が待っているんだと本書を読んで改めて感じました。
子どもたちの時代。孫たちの時代。
次のバトンをつなげていく第一歩は、自分がSDGsに興味を持ち、それらに関する意見をある程度持っておくことです。
そして、さらに興味のある分野については、実際に日常に落とし込み、少しでもいいので個人で行動に移していくことが、「持続可能な世界」を作っていくことにつながると感じます。
世界の一員として、考えていかなくてはならないテーマをまとめて一冊で学べる本です。
ぜひ一度手に取って、未来へつながる「気づき」をたくさん得てみてくださいね^^
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